2022年10月27日から家庭用の軽自動車を5ナンバーのまま営業用黒ナンバーとして登録可能になりました。
いま、家にある軽自動車を自家用から事業用5ナンバーのまま黒ナンバーへ変更できます。
以下の手順で車検受け直すことで事業用途の黒ナンバーにできます。
※従来どおり4ナンバーの黒ナンバー(軽貨物)の登録手順はこちら
軽自動車の黒ナンバー化が簡単になりました
「フードデリバリーや宅配の副業を始めたいけど、今乗っている軽自動車をそのまま使えないかな?」
こんな疑問をお持ちの方に朗報です!2022年10月27日から、家庭用の軽自動車を構造変更なしで営業用黒ナンバーとして登録できるようになりました。これにより、軽貨物運送業を始めるハードルが大幅に下がっています。
従来は後部座席を取り払う「構造変更」が必要でしたが、現在は座席を残したまま事業用として使用できます。これは「後部座席を前方に倒せばフラットな空間となり、荷物を積載できる」と認められたためです。
この記事では、軽自動車を5ナンバーのまま黒ナンバーに変更する具体的な手順から、気になる任意保険の扱いまで、すべてを徹底解説します。
黒ナンバーの任意保険はこちらの一括査定から申込みが可能です。
崩壊亭のお陰でかなりお得になりました。
黒ナンバーとは?メリットと対象車種
私が普段軽貨物で稼働してると、ミラ、ミライース、アルト、ワゴンR、ハスラー、エブリイワゴン、タント、N-BOX、N-WAGON、N-VAN、三菱アイなど、さまざまな軽自動車が黒ナンバーで軽貨物車両として活躍している姿を見かけます。
黒ナンバーの基本
黒ナンバーとは、貨物や旅客などの事業用自動車に与えられるナンバープレートです。一般的な自家用車(黄色ナンバー)とは異なり、営業目的での使用が認められています。
今までは黒ナンバーといえば4ナンバーでした。自家用軽自動車を黒ナンバーにするには2人乗りへの改造後の事業用車両への車検申請でした。
しかし法律改定により4人乗りのまま事業用車検を通すことが出来るようになりました。そのため自家用の軽自動車は通常「黄色の5ナンバー」ですが、事業用に変更すると「黒色の5ナンバー」となります(。
黒ナンバー化のメリット
メリット | 詳細 |
---|---|
営業行為が合法に | Uber Eats、出前館などの配達業務が正式に可能 |
維持費の経費計上 | ガソリン代、車検代、修理費などを経費として計上可能 |
駐車違反の軽減 | 荷さばき駐車が可能な場所が増える |
高速道路料金割引 | ETCコーポレートカードでの割引制度を利用可能 |
対象となる車種
ほとんどの軽自動車が黒ナンバー化の対象となります。実際に黒ナンバーで稼働している主な車種は以下の通りです
乗用タイプ | 軽バンタイプ | 軽トール/ワゴンタイプ |
---|---|---|
ミラ | エブリイ | N-BOX |
アルト | ハイゼット | タント |
ミライース | クリッパー | ワゴンR |
三菱アイ | NV100クリッパー | スペーシア |
ピクシス | サンバー | ハスラー |
N-ONE | N-WGN | N-WGN |

ほぼすべての軽自動車ならほぼ黒ナンバーへ変更可能といえます。
ポイント: 後部座席を倒して荷物を積める構造であれば、ほとんどの軽自動車が黒ナンバー取得可能です。実際に多くの車種が配達業務などに活用されています。
黒ナンバー取得の具体的手順
黒ナンバー取得は大きく分けて「運輸支局での手続き」と「軽自動車検査協会での手続き」の2ステップで完了します。
STEP1:運輸支局での手続き
まず、最寄りの運輸支局で「貨物軽自動車運送事業」の届出を行います。
必要書類
書類名 | 備考 |
---|---|
貨物軽自動車運送事業経営届出書 | 運輸支局で入手可能 |
運賃料金設定届出書 | 運輸支局で入手可能 |
運賃料金表 | 運輸支局に見本あり |
使用する車両の車検証の写し | 事前に用意 |
安心ポイント: 運輸支局の窓口では係員が丁寧に説明してくれるので、初めての方でも安心です。基本的に住所、氏名、車検証の情報を転記するだけで完成できます。
上記書類の提出が完了すると、「事業用自動車連絡書」(通称:緑色の紙)が発行されます。これを持って次のステップに進みます。
STEP2:軽自動車検査協会での手続き
運輸支局で発行された「事業用自動車連絡書」を持って、管轄の軽自動車検査協会で構造変更の車検を受けます。
必要書類と費用
項目 | 詳細 |
---|---|
【書類】事業用自動車連絡書 | 運輸支局で発行された緑色の紙 |
【書類】自賠責保険証(原本) | – |
【書類】車検証(5ナンバー) | 変更前のもの |
【書類】住民票 | – |
【費用】自賠責保険(追加分) | ※下記参照 |
【費用】重量税 | 5,200円 |
【費用】検査手数料 | 1,400円 |
※自賠責保険追加分について: 自家用で支払い済みの自賠責保険(24ヶ月分)から経過した月数を差し引いた残りの期間分が必要となります。
例)3月に車検を済ませた車両で6月に構造変更車検を受ける場合、すでに3ヶ月経過しているため、残りの21ヶ月分は充当されます。新たに3ヶ月分の自賠責保険料を支払うことになります。
注意点: 構造変更車検は新たに車検を受け直すことになりますが、すでに支払い済みの自賠責保険料は無駄になりません。変更後の車両に充当されます。
この手続きが完了すると、晴れて「黒ナンバー(営業用5ナンバー)」の軽自動車が誕生します!
必要書類の実物図解
書類は以下のような用紙に記入を行います。
(手続きは難しそうに見えますが、とても簡単です)

安心してください
係員の方が親切に説明してくれます。
記入法は極めてシンプルです。
住所と氏名と車検証に書いてる車台番号などを記入していくだけで完成します。
運賃料金設定届出書も見本があるのでそのまま提出できます。
陸運支局へ行く際は丸腰でOK
使用する車の車検証だけ持参すれば書類は完成できます。
※参考 大阪運輸支局
上記書類の提出が完了すれば緑色の用紙
事業用自動車連絡書がもらえます。
この事業用自動車連絡書を軽自動車検査協会へ持っていき車検を受けます。
黒ナンバー任意保険の基礎知識
黒ナンバーに変更すると、任意保険にも影響があります。ここでは、基本的な知識を解説します。
用途区分と保険料の関係
任意保険は車両の用途によって保険料が大きく変わります:
用途区分 | 保険料(相対的) | 特徴 |
---|---|---|
レジャー | 最も安い | 週末や買い物など、個人的な用途のみ |
通勤・通学 | 中間 | 定期的な通勤や通学に使用 |
営業用(事業用) | 最も高い | 配達や運送など営業活動に使用 |
黒ナンバーにすると車両の用途は「事業用(営業用途)」となるため、通常は保険料が高くなります。
黒ナンバー任意保険の月額相場
個人事業主の軽貨物ドライバーが加入する黒ナンバー任意保険の相場は以下の通りです:
保険等級 | 月額保険料(概算) |
---|---|
6等級(新規加入) | 約15,000円 |
10等級 | 約12,000円 |
15等級 | 約9,000円 |
20等級 | 約7,000円 |
ポイント: 上記の金額には車両保険は含まれていません。車両保険を付けるとさらに保険料が高くなります。また、5ナンバーは4ナンバーと比べるとやや保険料が安い傾向にあります。
用途申告の重要性
黒ナンバーで営業活動をする場合は、必ず保険会社に「事業用」として申告することが重要です。
申告 | 用途 | リスク |
---|---|---|
レジャー用途 | 営業使用 | 事故時に保険が適用されない可能性あり |
事業用 | 営業使用 | 保険適用◎(ただし保険料は高め) |
重要: 月15日以上の業務使用はレジャー用途と認められない可能性が高いです。申告不備があると、万が一の事故の際に保険が適用されないケースもあるため、正しい用途で加入しましょう。
任意保険の等級引き継ぎ方法
黒ナンバー任意保険の大きな懸念点の一つが「保険料の高さ」です。しかし、等級を引き継ぐことで大幅に保険料を抑えることができます。
等級引き継ぎの基本
通常、新規で事業用任意保険に加入すると、等級は最低ランクの「6S」からのスタートとなりますが、既存の等級を引き継ぐ方法があります。
ケース | 等級引き継ぎ方法 |
---|---|
既存車両の黒ナンバー化 | 用途変更の手続きで等級引き継ぎ可能 |
新車購入時 | 黄色ナンバーで納車→保険加入→黒ナンバー変更の順で可能 |
既存車両で黒ナンバーに変更する場合
今まで黄色ナンバーの軽自動車で任意保険に加入していた方の等級引き継ぎ手順:
- 黒ナンバーに変更
- 保険会社に「ナンバー変更の連絡」をする
- 「用途変更手続き」を行う(自家用から事業用へ)
- ノンフリート等級をそのまま引き継いだ状態で契約継続
注意点: 一部のネット系保険会社では事業用として扱いができない場合もあるため、事前に確認が必要です。
新車購入で黒ナンバーにする場合
新たに車両を購入して黒ナンバーにする場合の等級引き継ぎ手順:
- 車両は黄色ナンバー(自家用)で納車してもらう
- 事業用保険を扱う保険会社で自家用として保険加入(等級引き継ぎ)
- 黒ナンバー取得のため運輸支局と軽自動車検査協会で手続き
- 黒ナンバー取得後、保険会社に連絡して「自家用→事業用」へ変更
この流れを実践することで、ノンフリート等級を引き継いだ事業用の任意保険として割安で契約が可能になります。
等級引き継ぎのテクニック: 別の車両で加入していた保険を中断していた場合、中断証明書を使って新車の保険を引き継ぐこともできます。その後、用途変更すれば等級を無駄にせずに済みます。
黒ナンバー任意保険の比較とおすすめ会社
黒ナンバーの任意保険はこちらの一括見積もりから申込みが可能です。
法人向けと書いてますが個人事業主で黒ナンバー登録も利用可能です。各保険会社が競合してくれるので更に安い保険料で希望の任意保険を探せます。
見積もりで1台、黒ナンバー(営業用)を選択します。
あとは入力を進めるだけです。
無料で相談だけしたような形になりましたが、これから黒ナンバーにする人にはとても良いサービスです。
ネットで情報探すより、話が早くて確実です。
とてもいいですよ。
黒ナンバー(事業用)の任意保険を扱っている多くの保険会社を扱ってます。
加入できる保険会社一覧
保険会社 | 事業用対応 | 特徴 |
---|---|---|
損保ジャパン | ◎ | 大手で安心、サポート体制充実 |
あいおいニッセイ | ◎ | ディーラーとの連携良好 |
楽天損害保険 | ◎ | オンライン手続き可能、比較的手頃 |
AIG損害保険 | ◎ | 外資系、サービス充実 |
三井住友海上 | ◎ | 大手で安定感あり |
東京海上日動 | ◎ | 老舗で安心感、サポート充実 |
日新火災 | ◎ | 中堅だが事業用対応可能 |
ポイント: ネット系の格安保険会社の中には事業用に対応していないところもあります。必ず事前に確認しましょう。
保険選びのポイント
黒ナンバー用の任意保険を選ぶ際のチェックポイント:
- 月払い・年払いの選択肢:年払いにすると割引になることが多い
- 24時間事故対応:夜間の配達も多いため重要
- 無保険車障害補償:相手が無保険の場合の保証
- 弁護士特約:トラブル時に役立つ
賢い選択: 複数の保険会社から見積もりを取り、補償内容と月額費用を比較検討することをおすすめします。一社だけでなく複数社の比較で数万円の差が出ることも!
おすすめの一括見積もりサービス
こちらの保険一括見積もりでは、各社の見積もりが一度に取れます。黒ナンバーは”法人向け”で見積もりできますが、個人事業主でもそのまま申し込み可能です。
【一括見積もりのメリット】
- 複数社の見積もりを一括で取得可能
- 月払い・年払い対応の確認が簡単
- 24時間事故対応の有無をチェック
- 弁護士特約など、特約の比較も容易
- 無料で利用可能
- 代理店の人が詳しく説明してくれる
黒ナンバーの任意保険は一括見積もりで少しでも安く出来ます。
時間節約: 個別に各保険会社に問い合わせると膨大な時間がかかりますが、一括見積もりなら数分で完了します。最適な保険選びの第一歩です。
よくある質問と注意点
Q&A形式で理解を深める
Q: 黒ナンバーの自賠責保険料はいくらですか?
A: 24ヶ月(2年)の自賠責保険料は、31,660円です(2023年時点)。自家用と比べるとやや高めになっています。
Q: 黒ナンバーの任意保険に即日加入できますか?
A: 即日加入できない会社が多いです。これは不正な保険金請求を防ぐためです。事故を起こした当日に加入して保険金を請求するようなケースを防止する目的があります。
Q: 任意保険の等級を黒ナンバーに引き継ぐ方法はありますか?
A: あります。黄色ナンバーで納車・保険加入後に黒ナンバーに変更する方法と、既存車両の場合は用途変更で対応可能です。詳細は本文の「任意保険の等級引き継ぎ方法」セクションをご参照ください。
Q: 黒ナンバーの任意保険を安くする方法はありますか?
A: 以下の3つの方法が効果的です:
- 保険等級を引き継ぐ
- 事故を起こさない(等級アップで保険料ダウン)
- 支払いを年払いにする(月払いより割引率が大きい)
注意すべきポイント
- 用途の正しい申告:レジャー用途で申告して事業で使用すると、事故時に保険が適用されない可能性があります。
- 保険会社の選定:すべての保険会社が事業用に対応しているわけではありません。事前確認が必須です。
- 等級の維持:等級が下がると保険料が大幅に上昇するため、安全運転を心がけましょう。
- 納車時のナンバー:新車購入時は必ず最初は「黄色ナンバー」で納車してもらい、その後黒ナンバーに変更すると等級引き継ぎがスムーズです。
まとめ:最適な保険選びが黒ナンバー活用の鍵
軽自動車の黒ナンバー化は、2022年10月の制度改正により非常に手軽になりました。配達や宅配などの副業を始めたい方にとって大きなチャンスです。
ただし、黒ナンバーに変更した後の任意保険の扱いには注意が必要です。正しい用途で申告し、適切な保険会社を選ぶことで、安心して営業活動を行うことができます。
特に任意保険料は事業用になると高額になりがちですが、等級引き継ぎなどのテクニックを活用することで負担を軽減できます。複数の保険会社から見積もりを取得し、補償内容と保険料を比較検討することをおすすめします。
黒ナンバーの任意保険はこちらの一括査定から申込みが可能です。