180sxという古い中古車に1年ほど乗り続けることが出来ました。
1年で180sxを2台乗り継ぎました。(1台クラッシュのため)
ドリ車として不動の人気を誇る名車180SXですが、
ドリフトをしないスポーツ走行向きの車種かどうか?という目線でサーキット走行を前提に個人的なレビューを書き残しておきます。
- 僕の180SX
- 180sxノーマルが遅いと感じる原因
- 1,ボディ剛性が低いからトラクションがかかりにくい
- 2,直線がめちゃ遅い
- ノーマル180sxが直線の初期加速で勝てない同クラス以下の車種
- 180sxのエンジン状態はいい
- 3,コーナリング特性がアンダーで立ち上がりがオーバーステア
- 180sxは楽しくて速く走れる車になる
- 多くの180sxやシルビアが行うチューニングの主な内容は
- 車体剛性と足回りの調整項目
- 冷却系の強化項目
- エンジン出力向上項目
- 駆動系の強化調整
- 自分の180sxはエンジンだけノーマル状態
- チューニング項目
- さらに上級レベルにするには
- ノーマルに近い180sxで速く走るために
- 直線、減速、進入、旋回、立ち上がり
- さらに1年乗って、2年目の感想
- ここまで速くなるクルマとは思わなかった。
- さんざんサーキット走りに行ってわかったこと
僕の180SX
平成4年式 SR20DETターボエンジン搭載のFRです。
180sxという車はスポーツカーではありません。
当時の日産ではスペシャリティカーとい分類で広告されており、スポーツ走行を前提としたスカイラインGT-R(同時代のR32やR33)とは違う枠組みの車種。
とはいえ、後期180sxのCMではFRパイロットへ~みたいなキャッチフレーズで宣伝されておりスポーティーな印象も強い車でした。
現代では中古車としてしか入手出来ない車ですが、1年乗って思うことは
ちょっとだけイジれば
とても楽しい、よく曲がる車だ!
ということです。
これが自分の感想です。
では、
180sxって速い車なのか?それとも遅い車なのか?
という疑問を自分のモノサシ基準ですが具体的に書いて残しておこうと思います。
街乗りや高速道路で飛ばす人にとってはミニバンやコンパクトカーよりもずっとずっと速く走れます。日本国内の道路なら峠道から高速道路までどこでも余裕で飛ばせます。
しかし、ここでは
速い、遅いの基準は
「サーキットでの目いっぱい加速したり減速したりコーナリングしたりというシーン」
で感じた他車との比較印象です。
もともとがスポーツカーではなくスポーティーな2ドアセダンといったカテゴリーの車なのでサーキット走行において、180sxのノーマルでは他のスポーツカーと比較すればかなり遅いです。
間違いなくノーマルでは国産スポーツカーより遅いです。
スイフトスポーツよりも遅く、FT86よりも遅く、S2000よりもかなり遅く、シビックタイプRなんて雲の上の存在。
そんな感じの遅さです。
180sxノーマルが遅いと感じる原因
以下の、180sxへのダメ出しレビューはタイヤをアジアンスポーツ(NS-2RやATR-SPORTS2など)を履いた状態で感じたことです。
サスペンションはteinの車高調(F7kg R5kg)のままずっと乗ってますのでノーマルサスにノーマルタイヤではもっと遅い結果となります。
1,ボディ剛性が低いからトラクションがかかりにくい
足回りはマルチリンクサスペンションで仕組みはいいのですが、どうもリアのトラクションがかからない車です。多少いじってもこの特性は変わりません。なのでドリ車として人気なのかもしれませんね。
リアのトラクションがかからないFR車。
となると、コーナリングで立ち上がりの際、他の車よりアクセルオンが遅れます。足回りやボディ補強がないノーマル時はなかなか立ち上がりで踏めません。ビスカスLSDという差動制御はありますが、コーナリング終盤の立ち上がりでの遅さはかなりひどいものです。機械式LSDをつけてやっとマシになる程度です。
車体剛性の低さはリアのボディ構造によるものが大きいようですが、フロントからリアまで全体的に設計が古く現代のコンパクトカーや軽自動車よりも骨格の組み付けは弱いのでは?という印象が強いです。溶接のスポット数が少ないらしく、さらに板金も弱々しいと自動車工学に詳しい人は言います。
乗り心地をキープするための古い設計で車体が柔らかく設計されてるそうです。
これはサーキットで軽く山の壁面にぶつけたときの写真。
雨のサーキットでコースアウトし土手に速度は30km程度まで落ちた状態でクラッシュ。
FRPバンパーなのでここはノーマルではないですが、その中のレインホースが曲がり、インタークーラーが衝撃を吸収うしつつボディーへのダメージを軽減してくれました。
しかし!
この30kmほどのごく低速度でのクラッシュなのに車体左側のメインフレームが数センチ曲がり、全損扱いです。
この程度の衝突で車体後部まで衝撃を吸収する構造です。
ボディー修正には多額の修理費用がかかるので箱替えしましたが、普通の車ならフレームまで逝かないような事故でも180sxは全身が痛み終わってしまいます。
シルビアS13やRPS13(180sx)は助手席側のメインフレームが途中で途切れてます。これはこういった衝撃吸収のためわざと柔らかくされてるとも聞きます。
車全体が本当に柔らかい車体なんです。
しなやかとも言います。
しなやかなボディゆえ、セッティング次第ではサーキットで縁石を何度も乗り越えてもボディがいなしてくれたりもします。クラックも入りません。
前向きに捉えることもできるボディの柔らかさです。
何もかも剛性固めたクルマでは到底真似出来ないようなことも出来ます。
2,直線がめちゃ遅い
2リッターターボで210馬力のトルク28kgとカタログスペックにはありますが、6000回転まで回さない限り、体感上のパワーは最大でも140馬力くらいじゃないかな?と感じる。6000回転付近で一瞬だけ「お、160馬力くらいありそうな予感、、」という感じのパワー感。ノーマルのターボはトルクも20kgそこそこじゃないでしょうか。ギア比も1速と2速が離れすぎで2速3速も商用車っぽい離れ方。負圧時のブースト掛かる前の圧縮比8.5のNA状態(4000回転以下)では恐ろしく加速がもたつきます。
それゆえ、サーキットの直線(500メートル~600メートル)では先に上げた
- 立ち上がりが遅い
- 加速が鈍い
という2大弱点が露出します。
圧縮比8.5しかないターボ掛かる前(ヘアピン立ち上がり時など)、圧縮比が10以上ある可変バルタイなどのNA車にはかなり離されます。
ノーマル180sxが直線の初期加速で勝てない同クラス以下の車種
ヘアピン立ち上がりなどエンジン回転が落ち込んだところからの加速で負ける車種を下記に羅列します。(全てがフルノーマルでは無いですが多少いじったような下記車種には負けました)
- ロードスター NA6CE 1600ccNA(いじってるはず)
- ロードスター NB 1600ccNA(いじってるはず)
- ロードスター NC 2000ccNA
- シビック EG6 1600ccNA
- シビック EK9 1600ccNA
- インテグラタイプR DC2 1800ccNA
- インテグラタイプR DC5 1800ccNA
- S2000 2000ccNA
- FD2シビック 2000ccNA
- アコードセダン CL7 2000ccNA
- プリメーラ 2000ccNA
- アルテッツア 2000ccNA
- スイフトスポーツ 1600ccNA(スーチャーかも)
- カプチーノ 660cc ターボ・ブーストアップ
- コペン 660cc ターボ・ブーストアップ
などなど、、
今までサーキットの直線で並びかけてコーナー立ち上がりからフル加速で追いかけた際にこちらの遅さが目立った車種がこんな感じです。
あと、CMで有名な電気自動車(日産リーフ)とアイドリングからのフル加速ならたぶん60kmか80kmまでは負けるはずです。
なんせ、圧縮8.5の可変バルタイなしで古いターボですから。。(180sx後期ターボは可変バルタイですがあまり差は無いです)
※同じ2リッターターボでも、うちの家族車のゴルフGTI(圧縮10.0)はアイドリング発進でも猛烈に速いですし高速域の伸びも半端ないです。悔しいけど直線は最新の欧州車にも負けます。
同じSRエンジンならS15の大きなタービンと可変バルタイなどの組み合わせならこういうことはありませんが。。S13時代のSRエンジンは荒削りでパワフルとは言い難い感じです。
180sxのエンジン状態はいい
うちの180sxはしっかりチェックして組まれてるのでノーマルエンジンのノーマルブースト(0.5~0.6)でも状態はかなり良いほうです。
それでも古いホンダのNAやマツダの古いNAはおろか、同じ日産のNAにも低回転からの初期加速勝負では非常に厳しい局面が多い。
信号ダッシュみたいな0-100km加速のようにスタートの際に4000回転くらいまであげてそこからクラッチミートの0発進勝負ならNAに負けることは無いのでしょう。しかし、アイドリング回転域からの加速やサーキットのような実際のスポーツ走行シーンでヘアピン直後の立ち上がり2000~3000回転くらいに落ち込んだとこからフル加速では遅さが目立ちます。
圧縮率の高いNAのエンジン回転ピックアップのよさに対して180sxは本来の加速モードへの突入がかなりの遅れをとるため直線では100~200メートルの間は遅れを取ります。
直線フル加速も300メートル付近になるとターボゆえの加速があるためグイグイ伸びます。しかしながらよほど直線の長いサーキットでない限り、ノーマルエンジンノーマルブーストでは名だたるNAのスポーツカーを追い抜くなんてことは出来ません。
つまり、直線はノーマルの軽ターボよりちょっと速いくらいという感じです。
(もうちょい速いかな、、)
(直線が500メートル以上あれば先に上げたNA車よりも前には出れますが、、)
3,コーナリング特性がアンダーで立ち上がりがオーバーステア
と思ってたのですが、全く違います。
最初にコーナリングがいい車だ!と書いてますが、コーナリング全般で評価すると厳しい車です。
下手なFF車よりもアンダーステア傾向が強いです。
つまり、
180sxはどアンダーな車です
2000年以降生産のよくできたFFのほうがアンダー少ないくらいです。
コーナー進入時はかなりしっかりと減速するか、左右への荷重移動によりトラクションをかける運転をしないとコーナー進入時に外側へただただ膨らみクリップにつきにくいです。そのためサスペンションとブレーキの強化があればここはかなり激変する部分でもあります。
さらに先に上げたボディ剛性のなさから来るリアのトラクション不足による立ち上がりでのオーバーステアが頻発します。
コーナーの立ち上がりでアクセル踏み込む際はグリップを慎重に意識しながら真綿を締め付けるようなイメージで優しくギュイっと踏み込んであげないとスグにクルリン!と車体は回ってしまいます。悲しい出口でのオーバーステアです。
とはいえ、旋回速度そのものはいい。クリップにつくとかつかないとか無視してただカーブを旋回するだけの能力は異様に高い車です。
進入と立ち上がりを除けばカーブでの旋回速度は有名なFRコーナリングマシンであるロードスターや上級クラスのRX-7(FD3S)と同等とも言えるレベルの旋回速度が保てるのでコーナリングの最中に他車に離されることは滅多に無いです。
ノーマルではコーナリングの進入と立ち上がりで大幅に負ける(苦しい)だけです。
車体剛性が低いせいかサスペンションが粘りやすいのか?旋回だけはすごい安定感です
なので逆に言うと、サスペンションとブレーキを強化すればアンダー特性を活かした豪快な進入と旋回速度の高さでサーキットでは上位車種や軽量なスポーツカーともいい勝負が出来たりします。
速い車と比較して目立つところを上げると以上のような特性があります。
でも180sxはめちゃ楽し車なんです。
180sxは楽しくて速く走れる車になる
180sxはS13シルビアと共通の部品で構成され、続くS14、S15シルビアのパーツも流用できます。さらにR32スカイラインやR33,R34スカイラインのパーツも流用できます。GT-Rのパーツも一部流用できます。車外パーツも豊富です。しかも、流通量が多いのでパーツが手頃に入手可能です。
それゆえ、シルビア180sxはチューニングカーのベースとして人気です。
多くの180sxやシルビアが行うチューニングの主な内容は
車体剛性と足回りの調整項目
- サスペンションの交換(車高調を装着)
- ブレーキの強化(4ポッド化やリア大型ディスク化)
- ブレーキパッドの交換(耐熱700度以上へ)
- フロントアーム類の交換(アライメント設定の自由度拡大)
- 5穴化(他車種パーツの流用幅拡大)
- 車体剛性アップ(タワーバーやフロアバー装着や各部の強化)
- メンバーカラー装着
冷却系の強化項目
- ラジエーター交換(アルミ2層や3層へ)
- インタークーラー前置き化(吸気温度の大幅低下)
- ローテンプサーモ装着(純正78度から65度開弁)
- オイルクーラー装着
- フロントエアロ交換(大きい口のものに変更)
- エアロボンネット装着(Egルーム内の気流調整)
エンジン出力向上項目
- マフラー交換
- フロントパイプ交換
- 触媒ストレート(メタル触媒など)
- タービンアウトレット交換
- エキマニ交換
- アクチュエーター強化
- タービン交換
- カムシャフト交換(ポンカムなど)
- エアクリ交換(剥き出しタイプ)
- インジェクター強化(純正384cc/mから600ccなどへ)
- 燃料ポンプ強化(GT-R純正やNISMOなど255l級へ)
- エアフロ強化(Z32やR35GT-R用など大出力対応へ)
駆動系の強化調整
- ファイナルギアの変更(純正3.9や4.1などから4.3や4.6へ)
- クラッチ強化(これだけで加速がかなり変わる)
- LSDを機械式へ(1WAYや2WAY)
- 6速化
以上のようなチューニングメニューが多くのシルビア180sxで行われています。
※エンジン出力系はこのようなメニューを行えばECU交換や書き換え、ブーストコントローラーなどで燃調を行う必要があります。
自分の180sxはエンジンだけノーマル状態
うちの180sxの仕様はエンジン以外はいろいろやってます。フルノーマルから徐々に手を付けて試してますが、エンジンはノーマルでも吸排気の変更と冷却系の強化、燃料系統の安全対策を行うことでサーキットでもそこそこ走れるようになります。
チューニング項目
- 燃料ポンプ強化(ワルボロ255l)
- ラジエーター大型化(BLITZシングルアルミ)
- 前置きインタークーラー(BLITZ SE)
- ローテンプサーモ(65度)
- ラジエーターファン9枚羽化(スカイライン用)
- 車高調(TEIN 7Kg 5Kg)
- リアメンバーカラー装着
- フロント強化タイロッド
- FRホイール5穴化
- Fブレーキ4ポッド Rブレーキ2ポッド化
- FRブレーキディスク大型化(DIXCEL)
- サイドブレーキインナードラム化
- F,Rタワーバー装着
- フロアバー(のむの箱舟)装着
- エアクリ交換(むき出し)
- フロントパイプ交換(HPI)
- 触媒ストレートタイプ
- マフラー交換
- タイヤ R1R 205/55R16
- ECU パワーFC(ノーマルと変わらないけど)
- バケットシート
- 4点式ハーネス
といった内容
トータルでけっこうな金額がかかってますが、(もう一台買えるくらい)足回り重視でチューニングを進めてるのでパワーそのものは低めなので先に上げたような車種には負けます。
運転レベルが上がるまではパワーよりも安全性重視です。
冷却が弱いクルマなのでノッキングを抑えるために冷却系も重視してるので壊さない方向でいじっていってます。
しかしながら、足回りをノーマルより格段に強化してるためサーキットのタイムそのものは同じような銘柄タイヤでもっと太いものを履いた他車種に迫る感じです。(ずっと純正の205/55R16サイズで走ってます。それでもぶっといタイヤのハイパワー車に負けません)
最近では、鈴鹿ツインで1分9秒台、セントラルサーキットで1分35秒台という感じです。
まだ連続周回は出来ませんが(冷却と燃調不十分にて)、コースによっては初心者向けのサーキット走行会などでは速い方に入ります。
全ては運転しやすいクルマを目指した結果です。
給排気系パーツ交換と車高調とタイヤ交換レベルでのチューニングですのでブースト0.5のままエンジンパワーはノーマルと大きな違いはありませんが、やっとノーマルのS2000やFD2シビックあたりについていけるレベルになりました。
運転しやすいからだと感じます。
S2000やFD2シビックはNAですがランエボやインプレッサと互角かそれ以上に速い車やドライバーがごろごろいます。
なので、自分の180sxはチューニングでの目標をホンダのS2000(ノーマルに近いもの)やFD2シビック(ノーマルのまんま)を目指していた感じです。(だいぶ特性は違いますけどね、、w)
さらに上級レベルにするには
タービン交換で大風量のタービンでインジェクターや燃料ポンプ、エアフロを変更することで大パワー化出来ます。ドリ車の場合多くはこういったタービンと燃調により400馬力前後に仕上げてる車体が多いです。
ただし、パワーを上げるとトラクション不足が泣き所になるのでタイムアタックに向けてはワイドトレッド化によるさらなるトラクション稼ぎも必要になります。(ワイドトレッド化して太く大きなタイヤによる接地面積が必要になる)。さらにフルスポットや骨格再構築によるボディ剛性の大幅強化なども必要になります。以前セントラルサーキットで1分26秒台で走る180sxを見ましたが、もはや原型をとどめていないレーシングカーの形をしてました。同様なレーシングスタイルの180sxで鈴鹿国際コースを2分20秒台というモンスターな180sxもいるそうです。
180sxをあまり変形させずにパワーアップすると必然的にドリフトしやすくなり、滑りやすい特性を活かす運転が楽しい車に仕上がるようです。
それでもドリフトされる方も速い人はトラクション稼ぎの面で悩まれているようです。
ドラテク不足な自分にはハイパワーのトラクション不足は運転しにくくなるはずなのでそこまではいじらないと考えてます。
ノーマルに近い180sxで速く走るために
よく見かける180sxやシルビアは車高短でフルエアロなカッコいい見た目のものが多いです。多くはドリ車仕様でドリフトしてるかっこいい人達のクルマ。
自分はドリフトは出来ないし、まだヤラない方向なのでノーマルっぽい仕上げです。
うちのは5ナンバーのまま狭いナローボディです。
180sxはそんな車高短カーが多い車種です。
しかし、サーキットでタイムを縮めたい場合は180sxは車高短にすると厳しいです。
ボディ軽量化やフレームをフルで再構築したようなものは別として、ノーマルに近い給排気系と車高調とハイグリップタイヤに交換した程度の180sxで速く走るためにはアライメント設定がとても重要です。
自分はこの1年間で5回、5種類のアライメントを試してきました。(けっこうお金かかりました)
その結果、
180sxで速く走るためにはフロント車高を目一杯上げる
これが一番のポイントです。
見た目はちょーダサいですw
でも市販の車高調は伸びしろも縮みの容量も少なすぎるので速く走るにも車高下げてるとトラクションかからなすぎて辛いです。
車高は上げてアライメント設定する。
アライメントはフロントは0かトーアウト気味、リアは0かトーイン気味
数値はいろいろですが、ほぼこんな感じにすればそこそこ速く走れます。
うちの180sxは車高調が柔らかめのバネ7kg5kg
車高は目一杯あげてます。
なので、
- 荷重移動がめちゃわかりやすいです。
- ボディが痛みにくいのでサーキット縁石を攻めまくれます。
そんなヤワイ仕様となっています。
車体剛性が低く溶接も弱い180sxのボディをいたわりつつ縁石を攻められます。
NAのオートマ用の超優良ぼボディに現在の仕様を組み込んでますので車体にクラックは一切無く、ゆがみも多少ありましたが、剛性がほどほどに弱いため縁石を攻め続けてもボディそのものに歪みが出にくいセッティングとなっています。
(ただし、細かなアーム類はへたりますが、、w)
劇的に速くなる車ではない180sxですが、足回りと少しの剛性アップでけっこうな走りが出来ます。(タワーバー装着でタイムアップするほど車体が柔軟な珍しい車なのです)
さらに車体にあったタイヤ(205幅~225幅くらい?)の装着でハイグリップを履けば加速もそこそこで、立ち上がりも多少よくなります。旋回速度は本当に速い車です。
直線、減速、進入、旋回、立ち上がり
- 一番得意とする旋回はタイヤのハイグリップ化でさらに良くなり、
- 弱点の進入は練習で荷重移動をうまく使うことでアンダーを消す。
- 進入の際に車体よ少し横に向けると脱出しやすくなる。
旋回速度はもともど速いので立ち上がりだけ丁寧にトラクションかければ直線も少しよくなる。
もともとは遅いけどなんだかんだで速い車になります。
サーキットでは皆さんに
直線おっそ!
と言われますが、タイムはノーマルプラスαレベルのチューニングカーには負けることは少なくなりました。(走行会とかでドライバーが初心者も多いので)
いい車です。180sx
中古車市場ではドリフトで多用されてる中古車しか出回らないけど、NAの車体から制作してくれるようなショップがあればそういう車体を選ぶといい車になります。
車体がもともと弱いのであちこちクラック入ってる中古車しか無いのが現状ですが、探せばあるはずです。
NAのAT車体がチューニングベースとしては最高なんじゃないでしょうか。
- NAのAT車体中古で40万円程度
- エンジンの載せ替え工賃なんかは10万円程度
- ターボエンジンの中古は10万円程度
その他いろいろセッティングも必要でしょうが、ターボのボロい車体の180sxで車体を修正していくよりも安上がりなのかなと感じます。
決してもともとは速い車ではない180sx
しかしちょっといじればそこそこ速く走れる。
ノーマルで、よくあるブーストアップとかしても速くは走れません。
トラクション重視のチューニングで速く走れるようになります。
足回りメインでいじればとても乗りやすく、乗り心地も良い速いクルマになります。
車好きな人ならいじるのも楽しいですよ。
普段乗りメインで考えれば、乗り心地もよく細めのタイヤ(16インチ205/55R16)履いててもそれなりにタイムが出せる運転が楽しい良い車です。
追記)
さらに1年乗って、2年目の感想
タービン交換し300馬力超になり、タイヤの太さをFRとも205からF225 R245にしたらランエボやインプレッサのノーマル車両よりもタイムが出る車に仕上がりました。
ランエボやインプは255とか265とか太いタイヤ履いてるのでこの細いタイヤでも同程度のタイムが出せる180sxはなかなか頑張ってるなと思います。
結局速さ=タイヤなのでこんなもんか、、という感じです。
チューニング費用で中古のランエボ8を一台買えるらい遣いました。
腕を磨くためのタイヤ代やガソリン代、
整備費用やオイル代でもう一台ランエボを買えるくらい遣いました。
結局、クルマの速さってある程度使った金額に比例するみたいですね。
ここまで速くなるクルマとは思わなかった。
1200kg台の軽さと空力CD値が効いてるのか、タービン交換によるブーストアップでストレートがアホみたいに速いクルマになりました。
ただし、サーキットではそこそこタイムが出るクルマになりますが、首都高とか湾岸走るような使い方はしないほうがいいと思います。なぜなら、トラクションの弱さはチューニングしても相変わらずなので速度に対する恐怖感は半端ないはずです。
おじさんは公道でそういう使い方はしませんが、200km超えるとトラクション不足とボディの弱さが泣き所になります。ブレーキングでリアが浮く、空力良すぎて加速が良すぎる高速域、しかし200km超えると脚が路面を追随しきれない恐怖感。
これを高速道路でやると想像すると、、
怖すぎます。
新しい車にはこういう面で到底かなわない。
新しいクルマは200km超えてても居眠りできそうなほど安心感ありますからね。。
無論、もっとボディチューニングすればどうにかなる方法はいくらでもありますが、そこまで手を出すと、余裕で新車のランエボⅩ買える金額になってしまうわけで。。
結論)
さんざんサーキット走りに行ってわかったこと
速く走れるクルマが欲しいなら
最初からCIVICタイプRやランエボ買うほうが安く済みます(笑)。
180sxで速さを求めるとお金がかかります。
昔の車を速くするにはそこそこお金がかかるということですね。
180sxはノーマルで大事に乗るか、チューニングの伸びしろの大きさに感動しながら育てる。
そういう使い方がいいのかもしれませんね。