ナンカンNS-2のレビューおじさん走り屋による辛口評価

先に断っておきますが、サーキット走行が趣味なので走り屋と言われたりしますが、一般道での暴走行為は一切しておりません。

そんな走り屋おじさんによるレビューです。

街乗り用タイヤとして連続リピートしていたミネルバEMI ZERO UHPがドリフトで完全に終了したので今回は違うタイヤに変えてみた。

選んだタイヤはアジアンタイヤとしては定番のスポーティータイヤであるナンカンNS-2。

個人的には斜めのトレッドパターンは好きではないので自分のクルマに履かせることはなかったが225/50R16という珍しいサイズにも対応しているため久しぶりにNS-2を装着してみた。

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タイヤレビュー

 

  • 名称:ナンカン NS-2
  • サイズ:225/50R16
  • 装着車両:180sx ターボ FR
  • 主な走行シーン:街乗り70% ワインディング25% サーキット 5%
  • 4本交換価格 21,000円 工賃持ち込み6000円

NS-2の評価

 

買ったタイヤはこれ

オートウェイのNS-2

 

ドライ性能 3.0点

タイヤ交換直後にすぐ感じるドライ路面のインプレッションは「滑らか」。

60kmくらいまでの低速域では滑らかでグリップ力に不足を感じることもない。しかし300馬力のハイパワー2WDで0発進時の急加速などでは全くグリップ力を失い簡単にスピンモードに入れる。つまりドリフトの練習用タイヤとして選ばれる性格がここでも伺える。

高速域のグリップでは低速時に感じる滑らかさがそのまま残った印象で「絶対的グリップ」というものを感じることが出来ない。100kmを超えて急旋回するシーンではすぐに横へグリップが逃げ出しそうな感触がある。しかしそういう感触があるものの、外側へ荷重が掛かってる限り急にグリップがぬけることもない。一応180km程度で滑り出すくらいのコーナリングもテストしたが十分コントロール出来る範囲内の滑り方だった。

法定速度を守ってる限り一般道でグリップ力に不安を感じることはない。

ワインディングなど峠道でも気持ちよくライントレース出来るのでグリップに関しては良いタイヤと言っていいはずです。

しかしながら同メーカーのNANKANG AR-1(Sタイヤ扱い)やNS-2R(ハイグリップタイヤ)のような強力なグリップ力と比較すると、SPORTタイヤと呼ぶにはかなり弱々しい印象だった。同等の格安タイヤと比較した場合、直前に装着していた全く同じサイズのMINERVA EMI ZERO UHPのほうがややグリップ力は高い。

NS-2はスポーツタイヤと言うよりはスポーティーな味付けがされた格安タイヤという表現が似合う。
(MINERVAはプレミアムな味付けが非常にバランスの良い格安タイヤという印象)

トータルで言えば同じナンカンのAS-1のほうがグリップ感も同等でウェットに強く静音性も高く優秀と言える。

ウェット性能3.0点

縦溝がセンターに2本あるだけなので水たまりの路面には弱いのではないか?と思ったがそれなりに水をかき出してくれる。ウェット路面でのコンパウンドによるグリップ力は国産のエコタイヤ程度。あまり過信してはいけないウェットグリップだ。以前アルファロメオ156GTA(FF車)に装着して運転してた際、ハイパワーゆえウェットでのスタートに神経を使ったことが思い出される。

それなりに車重がある(1200kg以上)車両に装着してる場合は急発進を覗いて特に雨だからと不安になることは無いが、軽量な車種の場合はスタート時のみやや気を使いたいところ。

高速性能3.0点

悪くない。

直進性もよく、アライメントが整った車両に装着してる場合に限るが非常にスムーズで安定した直進性がある。ドライグリップの節でも書いたが180km超での超高速カーブでもコントロール性が残っており安心して踏める面もある。しかし、サーキット走行では全くタイムが出るようなグリップ感ではない。高速道路では通常は出しても140kmくらいまでの速度なので追い越しなどで車線変更する際も少々荒っぽい操作でも問題ない性能を有している。

ただ、サーキット走行での180km超からのフルブレーキングでは全くもって心もとない不安がつきまとう。ハイグリップなれしたドライバーだと不安が多く感じるので飛ばさないはずだ。

それゆえに高速道でもグリップ力への過信は禁物だ。

静粛性3.0点

60kmまでの低速域、一般道では非常に静かな部類だと言える。しかし100kmを超えたあたりから同じタイヤとは思えないほど高周波ノイズがリアのカーゴスペースに広がる。当然車室内にも大きな騒音となって入ってくる。

ゴムが柔らかいハイグリップタイヤのような低周波寄りのノイズではなくエコタイヤっぽい高周波ノイズが多い。高速道路ではその高音域ノイズに加えて低音域のノイズも混ざり込みとても静かなタイヤとは言い難い。

しかしながら街乗りメインなら非常に心地よい車室内の静音性が保たれたドライブが可能。

乗り心地3.0点

柔らかい。

扁平率が50なのでまだやわらかい方だと感じる。40扁平などになるとサスペンションのスプリングの固さ、ダンパーの性格によって固く感じやすい部類の柔らかいタイヤだと思う。

さらに、自分は空気圧を2.0で装着してるが、これを2.3以上にすると乗り心地は非常に固く感じやすい。サイドウォールが固いとか柔らかいとかの問題ではなくタイヤ全体幅よりもトレッド面が妙に狭いため固い乗り心地に感じやすいように思える。

直前に履いていたMINERVAのようにトレッド面が広いと柔らかく感じやすいがトレッド面が狭いと固く感じやすいようだ。

燃費にはよくないが可能であれば空気圧は1.9~2.1で装着すると乗り心地に不満が出ることは無いと感じる。

燃費性能3.0点

特に悪くない。

燃費よくしたいなら空気圧高くするだけでかなり伸びる。

ライフ:耐久性3.0点

普通に街乗り、長距離移動がメインなら2万kmは余裕だと感じる。

何度か低速のスピンターン、低速のドリフトをした程度ではブロックも削れず新品に近い状態のままだった。

サーキットでのドリフトでの乖離性などはまた後日追記したい。

普通に街乗りするのに耐久性の不安など一切ない。ただし、アジアンタイヤ全般に言えることだが、新品から1ヶ月もすればタイヤのサイド面が茶色くなってくる。これは理解した上で装着したいところ。

総合評価 3.0点

グリップ力は普通。

ごく一般的なBRIDGESTONEやYOKOHAMAタイヤの中核に位置するタイヤと同等。(市場価格4本6万円相当と同じくらい)

静粛性は一般道では良いが高速ではダメ。

乗り心地もかなり空気圧落としてやっとこさ良い感じ。

こう言うと、「ダメなタイヤじゃん」となりそうだが、先に書いた通り、低い空気圧でもタイヤが外れることもなく超高速域でも安心してコントロールできている。性能だけ追い求めればもっと高額なタイヤを選べばいいが、低価格でバランスのとれた性能を求めるなら絶対に選択肢に入るタイヤです。

何度も言いますが、空気圧を低め2.0前後にして装着すればかなりいいタイヤの部類に入るはずです。

ちなみに、自分ではリピートはしない。

もっと安いMINERVA EMI ZEROのほうが総合評価で優れてると感じるから。

あるいはもう少し財布に余裕があるなら同じナンカンのNS-20のほうが一般道向けで好みだ。

 

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